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ペーパードリップ式コーヒーの美味しい抽出方法

投稿日:2017年5月10日 更新日:

 

コーヒーを抽出する方法は、サイフォン、コーヒーマシン、コーヒープレス、ネルドリップ、ペーパードリップといろいろあり、抽出方法によってコーヒーの味も変わってきます。その中でいちばん簡単な方法はペーパードリップ式でしょう。器具も安く、コーヒーフィルターも安いのでランニングコストもそれほど掛かりません。

そこで、ここではペーパードリップでコーヒーを抽出する為の手順を紹介します。あくまで一般的なものでこれが正解というわけではありませんが、これを基本にみなさんそれぞれが好みの抽出のコツをつかんでいきましょう。

 

コーヒー抽出に使うお湯にも気を使いましょう

まずはお湯を沸かしますが、なるべく硬度の低い軟水が適しています。幸い日本の水道水は軟水ですので、ペットボトルのウォーターを毎回買って使わないまでも、浄水器を通すだけでかなり違います。ドリップの適温は100度の熱湯をそのまま注ぐのではなく、86~88度と言われています。

ただ、冷たい水をだんだん温めて88度になったら即使うのではなく、一旦100度で沸騰させてからそのまま少し冷まして使うのが基本です。3~5分くらいなので、その間に器具を用意すれば丁度いいでしょう。

 

コーヒーフィルターや器具をセットする

コーヒーフィルターのセットの方法ですが、コーヒー豆をペーパーフィルターに入れる前にフィルターにお湯を通して紙の臭いを取ると同時に器具を暖めるためという意見と、ただのお湯でフィルターを濡らすとコーヒーが抽出されていないお湯が先に紙に染み込んでしまって、コーヒーの味が薄まるという意見もあり、どちらが有力と言うわけでもないようです。プロの喫茶店のマスターでもお湯を通す店と乾いたままのフィルターに直接豆を乗せる店と両方あります。

いずれにせよ言えるのは、器具は絶対に暖めたほうがいいということです。真冬にフィルター、ポット、コーヒーカップが冷えたところにコーヒーを抽出すると、飲むときに冷めているというだけではなく、せっかく暖めて開いた香りをまた閉じてしまうことになるので魅力が半減します。小さな一手間が大事ですので注意しましょう。

 

コーヒーの粉を計って入れる

ペーパーフィルターにコーヒーの粉を必要分計って入れます。コーヒーカップ1杯に18グラムが基本と言われていますが、たくさんまとめて作る場合は15グラム×杯数ぐらいでいいでしょう。マグカップを使ったりする場合はその分勘案してください。

 

コーヒーの粉を30秒前後じっくり蒸らす

次にコーヒーの粉を抽出前に蒸らします。豆の上に86~88度のお湯を粉の中心から10センチくらいの高さから静かに粉全体に浸るようにします。粉全体がちょうど湿るようにするのが目的なので決して水圧で穴が開いたりしないようにしてください。フィルターから1、2滴コーヒーの水滴が落ちるくらいが目安です。そのまま30~40秒待ちます。
長ければ長いほどいいというわけではありません。蒸らしすぎると表面が乾いてしまい雑味が出ます。

 

2回目3回目4回目の抽湯をする

その後いよいよ本格的な抽出に入ります。静かに、中心から注湯を始めて外側に円を描くように徐々に回しながらお湯を注いでいきます。粉全体にお湯がいきわたったら少し待ちます。
注いだお湯が段々フィルターを通ってポットに落ちていったら、完全に干上がってしまう直前にまた次の注湯をします。円を描くようにお湯を注ぐのは同じです。
1回目に蒸らし、2~4回目の注湯で目的の量を抽出するのがコツです。最初に一気に抽出を終えてしまうと抽出時間が短すぎますし、何回もだらだら注湯するとだんだん薄くなります。

目的量に達したら、フィルター内にコーヒーが残っていてもそのままフィルターを外して残りは捨ててしまってください。もったいないからといって最後の一滴まで搾り出すような抽出をすると最後の雑味までポットに落ちてしまってせっかく丁寧に淹れたコーヒーが台無しになります。
基本的に抽出中は、待ち時間にお皿を並べる、お菓子を用意するなど他の事をせず抽出に集中するほうがいいです。他のことに気をとられるとフィルターのお湯が落ちきってしまったり、ポットから溢れたりといいことがありません。

ポットに目的の量のコーヒーを抽出したらちょっと揺さぶったりスプーンで混ぜたりしましょう。抽出の段階によってコーヒーの濃度に濃淡があります。

 

後はゆっくりコーヒーを楽しむだけ

最後はコーヒーを予め温めておいたカップで楽しみます。ワインと同じでカップの大きさ、形状によってもコーヒーの香りは違ってきますし、いっしょに食べるお菓子の味の濃さや甘さなどによっても感じ方は変わってきます。

コーヒーの楽しみ方はさまざまで、ここに書いたのも一般的に言われているベストな抽出方法というだけで個々の好みや重視する点によって千差万別になってきます。大切なのは、それぞれのこだわりを否定しないことです。

丁寧に淹れた後のコーヒーは、物思いにふけりながら、おしゃべりしながら、気楽に楽しみましょう。

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